ブラッド・ピットの変遷:ハリウッドデビューから現在まで

ブラッド・ピットのデビュー
『リック』(原題:The Dark Side of the Sun)- 1988年
『処刑教室/最終章』(原題:Cutting Class)- 1989年
『ジョニー・スエード』(原題:Johnny Suede)- 1991年
『テルマ&ルイーズ』(原題:Thelma and Louise))- 1991年
『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(原題: Interview with the Vampire)- 1994年
『セブン』(原題:Seven)- 1995年
『12モンキーズ』(原題: Twelve Monkeys)- 1995年
『ジョー・ブラックをよろしく』(原題:Meet Joe Black)- 1998年
『スパイ・ゲーム』(原題:Spy Game)- 2001年
『トロイ』(原題:Troy)- 2004年
『ファイト・クラブ』(原題:Fight Club)- 1999年
『Mr.&Mrs. スミス』(原題: Mr. & Mrs. Smith)- 2005年
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(原題: The Curious Case of Benjamin Button)- 2008年
『ジャッキー・コーガン』(原題: Killing Them Softly)- 2012年
『イングロリアス・バスターズ』(原題: Inglourious Basterds)- 2009年
『ワールド・ウォーZ』(原題: World War Z)-  2013年
『フューリー』(原題:Fury)- 2014年
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(原題:The Big Short)- 2015年
『ウォー・マシーン: 戦争は話術だ!』(原題:War Machine)- 2017年
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(原題:Once Upon a Time in... Hollywood)- 2019年
いつまでも輝きを失わないスター、ブラッド・ピット
ブラッド・ピットのデビュー

長年にわたり、映画界を代表する大物スターとして活躍しているブラッド・ピット。各作品を通してデビューから現在までを見てみよう。ブラッド・ピットはモデルとして活動をスタートし、やがて映画の世界で高い演技の才能を発揮し始めた。

『リック』(原題:The Dark Side of the Sun)- 1988年

ブラッド・ピットの初主演作品が『リック』。アメリカ合衆国とユーゴスラビアの共同制作という珍しい作品で、太陽光にあたると死んでしまう奇病を抱えた主人公の青年リックを好演した。

『処刑教室/最終章』(原題:Cutting Class)- 1989年

無名時代のブラッド・ピットが主演した、日本未公開のショッキング・ホラー。バスケットボールが得意な高校生ドワイトが通う学校で連続殺人事件が起こる。果たしてその犯人は?

『ジョニー・スエード』(原題:Johnny Suede)- 1991年

ジム・ジャームッシュの作品で撮影監督をしていたトム・ディチロ監督によるインディペンデント作品。主演のブラッド・ピットはエルビス・プレスリー風の大胆なヘアスタイルに挑戦した。

『テルマ&ルイーズ』(原題:Thelma and Louise))- 1991年

ブラッド・ピットが大ブレイクするきっけとなった作品。脇役だったものの映画史に残る本作で輝きを放ち、世界中の人々を魅了した。

『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(原題: Interview with the Vampire)- 1994年

最愛の家族を亡くし、ヴァンパイアとなったフランス移民のルイ・ド・ポワント・デュ・ラックを演じる。ハリウッド俳優としての地位を高めた重要な作品。

『セブン』(原題:Seven)- 1995年

デヴィッド・フィンチャー監督のサイコ・サスペンス。ブラッド・ピット演じる若手刑事がモーガン・フリーマンのベテラン刑事役と事件に挑む。当初、キャストにはデンゼル・ワシントンとシルベスター・スタローンの名が挙がっていた。二人は後に出演を辞退したことを悔やんだに違いない。

『12モンキーズ』(原題: Twelve Monkeys)- 1995年

謎のウイルスが拡散した世界を描くSF作品。主演のブルース・ウィリスの仲間で精神病患者のジェフリーを演じ、絶望と不安にさいなまされる姿を表現。

『ジョー・ブラックをよろしく』(原題:Meet Joe Black)- 1998年

死神と人間のせつないラブストーリーを描き、ブラッド・ピットの出演作の中でも高い人気を誇っている。アンソニー・ホプキンスとの豪華共演も注目を集めた。

『スパイ・ゲーム』(原題:Spy Game)- 2001年

ロバート・レッドフォードの再来といわれたこともあるブラッド・ピット、この二人は『スパイ・ゲーム』で共演を果たし話題となった。ただし、ロバート・レッドフォードは1992年に監督として『リバー・ランズ・スルー・イット』(原題:A River Runs Through It)でブラッド・ピットを起用していたのだが。

『トロイ』(原題:Troy)- 2004年

ブラッド・ピットはニューヨーク・タイムズ紙のインタビューに対し、「すべてのショットがあまりにも『英雄、ここにあり!』という感じだった。その時『質の高い作品にしか関わらない』と心に決めたんだ」といっている。つまり、あまりお気に入りの作品ではないらしい。

『ファイト・クラブ』(原題:Fight Club)- 1999年

男性ならだれもが憧れるような見事な体形のブラッド・ピットだが、『ファイト・クラブ』の役作りではさらにジムでフィジカルトレーニングを重ね、厳しい食事制限を課したという。そのおかげで、キャリアを代表する名作の一つが誕生した。

『Mr.&Mrs. スミス』(原題: Mr. & Mrs. Smith)- 2005年

プロの殺し屋の役を務めた『Mr.&Mrs. スミス』。当時の彼はジェニファー・アニストンと結婚していたが、本作の撮影を通じてアンジェリーナ・ジョリーとの距離を縮めたという。

『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(原題: The Curious Case of Benjamin Button)- 2008年

監督デヴィッド・フィンチャーと再びタッグを組んだ意欲作。批評家だけではなく観客の間でも好き嫌いが分かれた作品だが、ブラッド・ピットは見事、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。

『ジャッキー・コーガン』(原題: Killing Them Softly)- 2012年

『ジャッキー・コーガン』では再びクライム・サスペンスの世界に戻り、標的を「優しく殺す」クールな殺し屋に扮した。

 

『イングロリアス・バスターズ』(原題: Inglourious Basterds)- 2009年

ブラッド・ピットにとり初のクエンティン・タランティーノ監督作。サディスティックな性格のアメリカ陸軍中尉アルド・レイン、通称「エル・アパッチ」を体現した。

『ワールド・ウォーZ』(原題: World War Z)-  2013年

ブラッド・ピットは終末論的な映画にも参加している。戦地に赴いた過去をもつ元国連捜査官ジェリー・レーンとなり、ゾンビの大群に襲われる終末世界で父親として家族のために立ち上がる。

『フューリー』(原題:Fury)- 2014年

第二次世界大戦中期を舞台とした作品。戦車の指揮を執るドン・ "ウォーダディー"・コリアーに扮したブラッド・ピットは、『イングロリアス・バスターズ』と『12モンキーズ』を彷彿とさせる。

『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(原題:The Big Short)- 2015年

本作では2008年の金融危機前夜を舞台に、引退したトレーダーのベン・リカートを演じる。主演のクリスチャン・ベール、ライアン・ゴズリング、スティーブ・カレルとの豪華共演も話題を呼んだ。

『ウォー・マシーン: 戦争は話術だ!』(原題:War Machine)- 2017年

陸軍将軍マクマホン役で、戦争作品に復帰した。一部の批評家は、本作におけるブラッド・ピットの演技はフランシス・フォード・コッポラが脚本を書いた1970年の作品『パットン大戦車軍団』でパットン将軍を演じたジョージ・C・スコットにインスパイアされているという。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(原題:Once Upon a Time in... Hollywood)- 2019年

1960年代のハリウッドにオマージュを捧げたクエンティン・タランティーノ作品。ふたたびブラッド・ピットと組んだタランティーノは、本作でも彼に印象に残る役を与えている。

いつまでも輝きを失わないスター、ブラッド・ピット

デビューから長い月日が流れたが、現在もブラッド・ピットは興行的な成功を収めつづけ、批評家から高い評価を受ける人気作への出演を続けている。いつまでも褪せない輝きを放つスター、それがブラッド・ピットなのだ。

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