ディオールのアンバサダーを務める19歳、ディーヴァ・カッセルってだれ?
今年3月、ディオールの新アンバサダーにディーヴァ・カッセルが就任した。わずか19歳にして、同ブランドのウィメンズ・コレクションおよびメイクアップの顔となるディーヴァ・カッセルとはいったいだれだろう。
ディーヴァ・カッセルは2004年、ローマで生まれた。イタリアの女優モニカ・ベルッチとフランスの名優ヴァンサン・カッセルを両親にもち、若くしてモデルとしてデビュー、トップメゾンのランウェイに立っている。
ファッション界での活躍にとどまらず、ディーヴァは両親と同じように俳優の道も目指している。そんなディーヴァが、最近インスタグラムのプロフィールを通じて交際宣言をしてファンを驚かせた。
お相手はイタリア出身の俳優サウル・ナンニ。ジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサの小説『山猫』を原作としたNETFLIXドラマ『Il Gattopardo』で、キム・ロッシ・スチュアートとならびダブル主役の一人を務めている。
ディーヴァは2023年9月にイタリア映画でスクリーンデビューを果たし、NETFLIXの『Il Gattopardo』にも出演している。以前にルキノ・ヴィスコンティが監督した『山猫』では、クラウディア・カルディナーレが演じていたアンジェリカという重要な役だ。
デーヴァはサウルとのツーショット写真を投稿し、「本当です」とシンプルでストレートなコメントを添えた。語尾にはハートを足して、幸せであることをフォロワーに報告したのだ。
ディーヴァは2023年に開催されたパリ・ファッション・ウィークで、トップメゾンのランウェイを歩いた。高い注目を集め、モード界の女王の座へと歩を進めた。
その数か月前のミラノ・ファッションウィークでも、ディーヴァはドルチェ&ガッバーナのランウェイを歩いている。母モニカ・ベルッチは最前列で応援し、父ヴァンサン・カッセルはインスタグラムにディーヴァの写真を投稿、「最愛の娘」という愛情あふれるコメントを添えている。
ディーヴァは「イタリアの宝石」と呼ばれた女優モニカ・ベルッチを母親に、フランスのトップ俳優のひとりヴァンサン・カッセルを父親に持つ。そんなディーヴァ・カッセルはどんなキャリアを歩いてきたのだろうか。
早くからプロの世界に入ったディーヴァ・カッセル。16歳でモデルデビューし、スター俳優の2世としてだけでなく、自らの才能で周囲に認められることを願っていた。
ディーヴァは幼い頃から自分の進むべき道をはっきりと思い描いていた:最初にモデルとして、次に女優として活躍すること。そのため16歳からモデルスクールに通い、トップの座を手に入れるべく研鑽を積んだ。
研鑽を積むことも大切だが、国際的なイベントで存在をアピールすることも大切だ。実際、各国で開催されるファッションイベントでディーヴァの姿がよくキャッチされている。例えば、パリ・ファッションウィークでレイチェル・ゼグラーとゾーイ・ドゥイッチと並ぶ姿が報じられた。
厳しいトレーニング、高いプロ意識、セレブな両親の遺伝子をもつディーバは、2019年にドルチェ&ガッバーナの香水「ドルチェ・シャイン」のミューズに起用された。
写真は2021年にヴェネツィア(イタリア)で開催されたドルチェ&ガッバーナのショーでのショット。
ディーヴァ・カッセルは『ヴォーグ・イタリア』誌でも脚光を浴びた。2021年7月、母のモニカ・ベルッチとディーヴァが並んだ姿は同誌の歴史を通じてもっとも印象的な表紙のひとつとなった。撮影はパオロ・ロベルシ、二人はエルマンノ・シェルヴィーノが手掛けたエメラルドグリーンのサテンのチューブドレスを身に着けている。
90年代に活躍した母親モニカ・ベルッチと同じく、ディーヴァもモデルとして名声を手に入れ、次に映画界に進出することを目指している。『ヴォーグ・イタリア』誌でその最初の一歩が踏み出されたといえるだろう。
母親のモニカ・ベルッチが娘に対し、「どうして私と撮影をしたいと思ったのか」尋ねたところ、素敵な答えが返ってきたという:「だって、前回の撮影ではまだママのお腹の中にいたから」
ディーヴァは若くして多くの人々の視線を集め、カメラのフラッシュを浴びることに慣れっことなっている。パリ・ファッションウィークでのショットのように、ディーヴァはつねに最高のルックスで人々の期待に応えてみせる。
SNSをみるとディーヴァの両親が娘を誇りに思っていることが良く分かる。例えばヴァンサン・カッセルは娘の17歳の誕生日にこんなメッセージを送っている:「17年前に、君は私の人生をすっかり変えてしまった。だれよりも愛している。お誕生日おめでとう」
父と娘は長年にわたり、互いを祝福するメッセージをインスタグラムのアカウントに投稿している。そして投稿にはいつも、二人にとって大切な写真が添えられている。
映画界を代表する有名なカップルだったヴァンサン・カッセルとモニカ・ベルッチの交際期間は18年。1999年から2013年の14年間は夫婦として過ごし、その後離婚した。
ヴァンサン・カッセルとモニカ・ベルッチは、2004年にディーヴァ、2010年にレオニーという2人の娘を授かった。
モニカ・ベルッチとヴァンサン・カッセルは離婚したが、娘2人のために良好な関係を維持しており、今も娘たちと共に過ごす姿がしばしば見かけられている。
ヴァンサン・カッセルはモデルのティナ・クナキーと再婚、2019年に娘のアマゾニーを授かった。
Instagram @tinakunakey
ヴァンサン・カッセル、ティナ・クナキー、アマゾニー、ディーヴァ、レオニー、ティナの父と弟、そしてモニカ・ベルッチがときおり食事を共にしていると『Here』誌が伝えている。「それぞれが良好な家族関係を重視しており、実際にそうした関係を実現したのです」と、ある関係者はコメントしている。
モデルとして、セレブの家族として、あるいはSNSを通じてディーヴァの人気は高まる一方だ。インスタグラムのフォロワー数はすでに100万人を超えている。
世界各国のファンがデーヴァをフォローする一方、デーヴァ自身がフォローする相手はひとりもいない。自身がイメージモデルを務めるブランドや、セレブ俳優である両親のこともフォローしていないというのは興味深い事実だといえるだろう。
人気者のディーヴァだが、母親モニカのフォロワー数は539万人以上、父親ヴァンサン・カッセルは178万人とまだ遠く及ばない。
『ヴォーグ・イタリア』誌に対しモニカ・ベルッチが語ったところによれば、ディーヴァ・カッセルは両親の華やかなキャリアに追いつこうとあせる様子はなく、自分らしく歩むことを願っているようだ。
女優の道も目指していたディーヴァは2023年9月にラウラ・ルケッティ監督の映画『La Bella Estate』に出演を果たし、映画界でも確かな一歩を踏み出した。
トップブランドのアンバサダーを務め、念願の女優デビューも果たしたディーヴァから当分目が離せない。