25年前のスターたち:1997年の『タイタニック』プレミア上映会
1997年の年末、映画史に残る名作となる『タイタニック』のプレミアが開催された。ジェームズ・キャメロン監督が指揮を執ったこの作品は史上最高の興行収入を記録。2009年に同監督による『アバター』がその記録を塗り替えるまで、『タイタニック』は興収1位という輝かしい記録を保ち続けた。
25年を経て、ファッションやレッドカーペットに対する価値観は大きく変化した。今回はロサンゼルスとロンドンで行われた『タイタニック』のプレミア試写会に参加したセレブたちのスタイルを見ていこう。
23歳を迎えたばかりのレオナルド・ディカプリオは『タイタニック』に主演したことで世界的スターの仲間入りをした。以来20年余り、ハリウッドを代表する大物俳優として揺るぎない地位を保っている。とはいえ、カリフォルニアで開催されたプレミア試写会で着用したシャツとネクタイはまるでシニア世代のよう、フィットしているとは言いがたい。
当時29歳のアシュレイ・ジャッドは、高いファッションセンスで知られるハリウッドスターだった。ただし、プレミア試写会が行われた20世紀末にはモノトーンが流行っており、だれもがブラック、グレーやブラウンの服を身に着けていた。
ルパート・エヴェレットは90年代に数多くのロマンティック・コメディ作品に出演した、当時を代表するイケメン俳優だ。たとえ真冬でもオープンカラーのシャツ姿が許される稀有な俳優の1人である。
ビル・パクストン(2017年死去)と出産間近の妻ルイーズ・ニューベリーもプレミア試写会で話題を呼んだ。その後、夫妻は息子ジェームズ(1994年生まれ)と娘リディアに恵まれている。
どんな衣装もスタイリッシュに着こなすリー・トンプソン。姿を現すだけでまわりの空気をがらりと変えてしまう、昔も今もそんな魅力を持つセレブの1人だ。
意外だが、プレミア試写会が行われた当時、ソーラ・バーチはまだ15歳だった。大人っぽく(しかも相当な年配に)見せたいなら話は別だが、この時のファッションが正解だったとは言いがたい。
クリント・イーストウッドの元パートナーのフランシス・フィッシャーは、よく鍛えられたボディを周囲にアピール。そう彼女は文字通り、たくましい女性なのだ。
ハリウッドを代表する名女優の1人であるクリスティーン・バランスキー。レッドカーペットでは大きな魅力を振りまいた。
当時『ER』で大ブレイクを果たしたエリク・ラ・サルは、そのおかげでこのプレミア試写会に招待されることになった。
このスーツはまさにゲイリー・シニーズのイメージにピッタリなのだろう。
ホーウィー・マンデルにも髪がある時期があった。(写真)長い月日が経過し、色々なことが起きたが、その笑顔はいつも素敵だ。
ジョン・リスゴーが1997年当時と現在でほとんど印象が変わらないのは、一体どういうことなのだろう?
『タイタニック』のプレミア試写会でセレブが着用した衣装は、なぜどれもこれもオーバーサイズ気味なのだろう?90年代後半からの10年間に流行ったファッションについては忘れてしまう方がいいかもしれない。ただし、衣装は別としてメル・ギブソンがイケメンであったことは間違いない(もちろん現在も)。
ジェームズ・キャメロンが『ターミネーター2』に登場する映画史上きっての悪役の1人「T-1000」役にロバート・パトリックを起用したことから、このプレミア試写会に彼が出席しないわけはなかった。鮮やかなスカイブルーのシャツを着たロバートは、色彩を取り入れた数少ない参加者の1人となった。
1980年代から2010年までのシルヴェスター・スタローンは外見がほとんど変わらない。年齢がわかりにくいこと、それが彼のポイントだ。
90年代を代表するセレブカップル、エリー・サマハとティア・カレル。レッド・カーペットで魅せる方法を心得ているティア・カレルは、今回のプレミア試写会でもハットを使わず眼鏡だけで一目置かせるという見事な手腕を発揮した。
プレミア試写会が行われた当時、イライジャ・ウッドはまだ16歳で、今も若々しいルックスを維持している。ただ時間が経つにつれ、自分のサイズに合った洋服を着るようになったのは明らかだ。
ブラッド・ジョンソンの活躍は、ランドール・マンローの著書『『ホワット・イフ...?』みたいなものだ。俳優としてのキャリアに見るべきものは少ないが、少なくとも『タイタニック』のプレミア試写会というエクスクルーシブな会に参加し、真っ白なシャツで最もエレガントな参加者の1人になれたことは確か。それが品格というもの。
当時24歳のケイト・ベッキンセイルは、ハリウッドの期待の星だった。アニマルプリントの衣装に加え、真っ赤なルージュを引くだけで人々の視線を釘付けにする、そんなピュアなカリスマ性を携えていた。
英国出身のジュリア・オーモンドはプレミア試写会に参加した多くのセレブと同様にレザージャケットを着用。彼女が優れていたのは、そこに赤の差し色を入れたことだ。生来の気品を感じさせる。
カイリー・ミノーグはオールブラックのシースルーの衣装を着用。その魅惑的な微笑みと相俟って、プレミア試写会のコーディネートが完成した。
『タイタニック』のプレミア試写会が行われた当時、レイ・リオッタは43歳だった。つねに自分のスタイルに忠実だった彼だが、残念なことに2002年にこの世を去った。