地球上で最もキケンな動物:ワースト10

毎年、多数の人々の命を奪う動物たち
サメはワースト10に入っていない
ワースト10:ライオン
犠牲者は毎年200人
ワースト9:カバ
犠牲者は毎年500人
ワースト8:ゾウ
犠牲者は毎年600人
ワースト7:ワニ
犠牲者は毎年1,000人
ワースト6:サソリ
犠牲者は毎年3,300人
ワースト5:サシガメ
犠牲者は毎年1万人
ワースト4:イヌ
犠牲者は毎年5万9,000人
ワースト3:ヘビ
犠牲者は毎年13万8,000人
ワースト2:ヒト
犠牲者は毎年40万人
ワースト1:蚊
犠牲者は毎年72万5,000人
毎年、多数の人々の命を奪う動物たち

人間はついつい自分の力を過信し、野生動物に対する恐れを忘れてしまいがち。けれども、毎年多くの人々が動物によって命を奪われています。そこで、今回は『BBCサイエンス・フォーカス』誌が選んだ、危険な動物ワースト10を見てゆくことにしましょう。

 

 

サメはワースト10に入っていない

では、危険生物のリストをチェックしてゆきましょう。動物たちの危険度は、あなたが思っているのとはだいぶ違っているかもしれません。たとえば、恐ろしい動物の代表格とされるサメですが、ワースト10には入っていません。

ワースト10:ライオン

ネコ科の動物としては世界屈指の大きさを誇るライオン。オスの体重は225キロ、体長は2.5メートルに達することもあります。その巨体とパワーで人々の命を脅かします。

写真:Zdeněk Macháček / Unsplash

犠牲者は毎年200人

アフリカ大陸の主にサハラ砂漠以南に生息するライオン。鋭い爪で獲物を引き裂き、仕留めます。顎も強力で、人間の骨や頭蓋骨を砕いてしまうこともあるほど。『BBCサイエンス・フォーカス』誌によれば、ライオンは毎年200人の犠牲者を出しており、2022年8月にもガーナの動物園で檻に入った男性の命を奪ってしまったといいます。

写真:Alexas_Fotos / Unsplash

ワースト9:カバ

カバは体重3.5トンに達することもあるのをご存じでしょうか? のんきな草食動物だと思われがちですが、その実態はまったく違っています。とくに、縄張りに侵入するものに対してはとても攻撃的になるのです。

犠牲者は毎年500人

したがって、巨体を誇るカバに近づかないほうがよいのは言うまでもありません。さらに、長い犬歯はひと噛みで人間に致命傷を与えることができる、危険な武器です。2018年にはケニアで、写真を撮影しようとカバに近づいた台湾人観光客が噛みつかれ、命を落としています。

写真:Dušan Veverkolog / Unsplash

ワースト8:ゾウ

陸上哺乳類としては世界最大のゾウ。アジアゾウでは体重5トン、アフリカゾウでは8トンに達することもあります。通常は人懐こくおとなしいとされていますが、危険を感じると予測不能な行動に出ることがあります。

写真:Nam Anh / Unsplash

犠牲者は毎年600人

こんな巨体に踏みつけられたらひとたまりもありません。『BBCサイエンス・フォーカス』誌の解説によれば、ゾウは人間を踏みつけるほか、鼻を使って投げ飛ばしたり、牙で引き裂いたりするとのこと。ゾウを見かけたら刺激しないようにしましょう。2022年1月には、ウガンダの国立公園でサファリを訪れていたサウジアラビア人観光客が、ゾウに踏みつけられて死亡しています。

写真:Wolfgang Hasselmann / Unsplash

ワースト7:ワニ

切れ味の鋭い歯を持つワニは人間にとってかなり危険。縄張りに侵入するものは見境なく攻撃します。水中を素早く泳ぐことができるほか、地上を走る際のスピードも驚くべきものです。

写真:Thomas Couillard / Unsplash

犠牲者は毎年1,000人

ワニは人間に噛みつくだけでなく、水中に引き込んだり地面に叩きつけたりして命を奪うことがあります。2017年には、オーストラリアのカカドゥ国立公園(ノーザンテリトリー州)で、川を泳いで渡ろうとした40歳の男性が、ワニに襲われて命を落としています。

ワースト6:サソリ

世界中に生息するサソリの仲間。すべてが有毒というわけではありません。しかし、その内およそ20種は人間を死に至らしめる毒を持っています。こういった危険なサソリは主にサハラ砂漠や米国西部の砂漠地帯、中東、南米などの気温が高く乾燥した地域に分布しています。

犠牲者は毎年3,300人

尻尾に猛毒を持っており、これに刺されると命に関わります。『BBCサイエンス・フォーカス』誌によれば、毎年3,300人の犠牲者を出しているとのこと。小さいからと侮るなかれ。

写真:Alexey Demidov / Unsplash

ワースト5:サシガメ

見るからに気持ちが悪いこの昆虫。世界各地にさまざまな種類が生息していますが、人間にとって危険なのは主に中南米に分布する種です。

犠牲者は毎年1万人

刺されると痛みを伴いますが、危険なのは毒ではありません。中南米に分布するサシガメはクルーズトリパノソーマとよばれる寄生原虫を媒介し、シャーガス病の原因となるのです。治療が間に合わないと死に至ることがあります。

ワースト4:イヌ

人類の友とされるイヌですが、なんとワースト4位にランクイン。闘犬のような危険な犬種もいるとはいえ、幼児でもない限り噛まれて命を落とすようなことはないと思われがちですが……

写真:Drei Kubik / Unsplash

犠牲者は毎年5万9,000人

しかし、アフリカやアジアをはじめとする地域では、イヌが狂犬病を媒介するケースがあとを絶ちません。世界保健機関(WHO)いわく:「狂犬病によるヒトの死はおもにイヌが原因だ。ヒトへの伝染の99%がイヌを介して起きている」

写真:Justin Veenema / Unsplash

ワースト3:ヘビ

ヘビも種類によっては身の危険を感じると人間に襲いかかることがあります。また、ニシキヘビなどは大人を飲み込んでしまうこともあるほど。獲物を締め付け窒息させると同時に骨を折り、顎を外して丸のみにしてしまうのです。

写真:Leon Andov / Unsplash

犠牲者は毎年13万8,000人

とはいえ、死亡事故の大半は毒ヘビに噛まれてしまうケースです。『BBCサイエンス・フォーカス』のデータによれば、ヘビは毎年およそ13万8,000人の犠牲者を出しているといいます。

写真:Nivedh P / Unsplash

ワースト2:ヒト

ヒトも動物の一種であるとすれば、人間にとって非常に危険であるのは間違いありません。殺人事件は世界中で発生しているのですから。

 

犠牲者は毎年40万人

『BBCサイエンス・フォーカス』誌によれば、毎年およそ40万人が犠牲になっているとのこと。世界一、殺人事件の発生率が高いのは中南米です。

ワースト1:蚊

危険な動物ワースト1位は重病を媒介する蚊。幸い、すべての種類が危険だというわけではありません。蚊を原因とする病気はおもに熱帯や亜熱帯で多発しています。

 

犠牲者は毎年72万5,000人

マラリアやデング熱、ジカウイルス感染症、チクングニア熱などさまざまな病気を媒介し、毎年およそ72万5,000人もの犠牲者を出す蚊。忍び寄る小さな暗殺者に要注意。

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